放課後等デイサービスとは何か。メリットとデメリットと利用方法について。

療育支援

療育をうちの子に受けさせたいけどどこにすればいいの?」「放課後等デイサービスって何?」。療育について調べ出したときふとこの疑問が頭をよぎりますよね。

かくいう私も勉強をしていた時、疑問が次々に湧き出てきました。

やす
やす

放課後等デイサービスってこのことを言うんだ…

そんな疑問に13年以上の保育経験と療育経験のある【やす】がお答えします!実は私、数箇所の放課後デイサービスに勤めた経験があるのです。

この記事には【放課後デイサービスのメリット・デメリット】から【放課後デイサービスの通い方】まで徹底解説。

記事を読めば【放課後デイサービスとはどのような施設なのか】が理解できると思いますのでぜひ最後まで見ていってください。

放課後等デイサービスとは就学児童が通える通所施設のこと!

放課後等デイサービス(以下事業所)とは小学校1年生から高校3年生まで通える通所支援型の療育施設のことです。

駅の近くから住宅街の中など色々な場所に様々な支援施設があり、探してみると意外と近くで発見することができます。

「放課後等」と記載している通り、平日は学校が終わった後の時間に療育支援をするという施設になります。

土曜日、日曜日、祝日は事業所の方針によって開所しているか変わってきます。

また、休日の開所の場合や春、夏、冬の長期休み中は朝から夕方までの1日利用になります。

基本的には日曜日はお休みの場所が多く、平日休日ともに営業時間は概ね9:00~18:00です。

事業所によって異なってくるためホームページや直接問い合わせをして詳細を確認していきましょう。

放課後等デイサービスのメリット・デメリット

メリット

学校や学童、家庭とは違う環境の中で経験値を積むことができる
・困ったことがあった時の相談先になる
・親の自由な時間を作ることができる
・事業所の中で友達を作ることができる
・子どもの居場所になる

デメリット

・取得年収によって利用料金が異なる
・子どもの負担になることがある
・必ずしも有資格者がいるわけではない
事業所によって支援プログラムが異なる
・利用者さんの年齢にばらつきがある

1日の利用人数に制限あり

放課後等デイサービスの1日の受け入れ人数の定員はおおむね10人となっています。

これは利用される利用者さんの障害特徴に合わせて定員数は異なるものの基本的には1日の利用人数は10~15人と覚えておくと良いでしょう。
*地域によって受け入れ人数はことなります。

放課後等デイサービスの主な日程スケジュール

平日

14:30お迎え
15:00宿題
15:30おやつ
16:00その教室が主軸としている支援など
16:30自由遊び
17:00送迎

支援時間は基本的に下校時間から17:00までが目安時間です。

家庭の都合に寄り添ってくれる施設が多いため、帰りの時間などの調整や送迎先の変更など相談してみると良いでしょう。

中には他の利用者との兼ね合いもあり調節が難しい場合があります。

事業所によっておやつ代金を徴収するところとそうでないところがあります。

おやつ代は一日利用あたり0~100円ほどかかります。

休日

10:00お迎え
11:00自由遊び
12:00昼食
13:00自由遊び
14:00その教室が主軸としている支援など
15:00おやつ
16:30送迎

事業所によって休日の受け入れ時間は異なるものの、1日の利用かつ平日の利用よりも約1時間早く送迎が開始されます。

帰りの送迎時間は事業所の職員の出勤状況から変更が難しい場合がありますが、若干の時間の調節ができる傾向にあります。

「いつもの帰りの時間に間に合わない」「少し遅らせてもらえないかな」「いつもは送迎を頼んでいるけどお迎えに行ける」などがありましたら事業所に相談すると良いでしょう。

長期休み

利用時間は「休日」と変わらないスケジュールのところがほとんどのようですが、イベントを開催している事業所が多いです。

受け入れる利用者さんたちの特徴を考慮したイベントが組まれているため、事業所によりイベントの特徴が異なります。

また、イベントの場合には企画によって負担上限月額とは別に参加費を徴収するところがあるようです。
*負担上限月額についての詳しい情報はこちら!【給者証の申請方法と記載内容はこれ!】

放課後等デイサービスの種類

2024年の法改正から放課後等デイサービスは「総合支援型」と「特定プログラム特化型」の2つに分類されました。

総合支援型

①自立支援と日常生活の充実のための活動

②創作活動

③地域交流の機会の提供

④余暇の提供

上記の4つの基本活動を全て含めた総合的な支援を行う放課後等デイサービスのことを指します。

特定プログラム特化型

①理学療法

②作業療法

③言語療法

上記の療法などに特化した発達支援のみを行う放課後等デイサービスのことを指します。

個別支援計画とは半年間の支援目標のこと

個別支援計画とは支援者が「相談支援員」から提出された「年間利用計画」と「保護者さん」から聞き出した「ニーズ」と「利用者さん」の「現状の発達段階」を考慮して向こう6ヶ月間の目標を立てた上で「具体的にどのように支援をしていくのか」を明記した資料となります。

これは事業所側に作成が義務付けられており、半年に1回作成されます。

放課後等デイサービスの個別支援計画で支援する領域は以下の5つです。

5領域

①健康・生活

②運動・感覚

③認知・行動

④言語・コミュニケーション

⑤人間関係・社会性

5領域の具体的な内容

健康・生活

基本的な生活習慣の形成
身の回りの生活保持
生活に必要な基本的技能の習得
日々の活動について
リハビリテーションの実施

運動・感覚

感覚の特性(過敏や鈍麻)を踏まえ、感覚の偏りに対する環境調整及び発達促進の実施
筋力の強化
基本的運動習慣の形成
バランス感覚の強化

認知・行動

情報処理能力の強化(視覚、聴覚、触覚など)
空間認知能力の強化
学校の学習の援助
言葉の理解

言語・コミュニケーション

言語発達の促進
他者との関わる方法の提供
その場に適した言語の習得

人間関係・社会性

みじかな人と関係の構築
人と安定した関係を形成

放課後デイサービスの利用方法

具体的な利用ステップ

相談支援事業所に問い合わせて相談支援員と対象者について相談する。

市役所の子ども課または障害福祉課などに「受給者証」の申請をする。(市役所ごとに名称が異なる)

③相談支援員に通すか自身で通いたい事業所に見学をする(申請段階中でも見学は可能)

④受給者証が届いたら通いたい(通える場合)事業所に連絡をし、契約をする。

通所

利用に必要な書類

受給者証
通所する際に必要な書類については【受給者証の申請方法と記載内容はこれ!】にて解説しているのでそちらを参考にしてください。

放課後等デイサービスの利用料金は家庭によって異なる

利用料金(受給者証には負担上限月額と記載)は大きく分けて3つに分けることができます。
①0円
②4600円
③37200円

利用料金については世帯取得年収によって異なってきます。
詳しくはこちら【受給者証の申請方法と記載内容はこれ!】に記載してあります。

まとめ

以上が放課後デイサービスの具体的な内容になります。今回はメリットやデメリット、利用方法についてまとめました。

「放課後等デイサービスの内容はこういうことだったんだ」「利用料金」などの気づきを提供できたら幸いです。

下記に関連記事をまとめていますのでぜひ確認してみてください。

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やす

大学で保育士免許を取得した後、保育士経験の中で発達障がいがある子どもと接したことで療育支援に携わることを決意する。 現在はSST(ソーシャルスキルトレーニング)を支援内容とした放課後等デイサービス、児童発達支援にて日々子ども達の療育支援に携わっている。 30代 / 男性 / 療育支援歴10年以上 / 猫好き

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