「知能検査」と聞いて「ああ…あれのことね」とパッと想像ができる人は多くはないかと思います。
・結局どの知能検査を受ければいいの?
・どんな知能検査があるかわからない…
・知能検査で何がわかるの?
そんな疑問を抱いている方は少なくないでしょう。
近年「障害」についてメディアで取り沙汰されるようになり「知的障害」という言葉は知っていても「どんな検査なのか」「それを受けて何がわかるのか」が「わからない」から当然のことかと思います。
今回はそんな不安を解消するために13年以上保育と療育経験の中で培ってきた知能検査の知識をまとめました。
各知能検査の対象年齢、所要時間、問題内容、判定基準をまとめているので、最後まで見れば知能検査について理解が深まるかと思います。
知能検査とは
知能検査とは、子どもの知的能力や認知発達を評価するために実施される検査のことです。
知能検査をすることで発達の遅れ、学習障害、発達障害などを早期に発見し、適切な支援や教育計画を立てるために役立てることができます。
知能検査を受けるメリット
発達障害のある方やその可能性がある方にとって知能検査(IQテスト)は、適切な支援を受けるための重要なステップとなります。
自己理解を深め、日常生活や学習・仕事の環境を整える手助けをするツールとしても活用されています。
本記事では発達障害の知能検査を受ける具体的なメリットについてご紹介します。
得意分野と苦手分野の特定
発達障害のある方は、能力の凹凸(おうとつ)が大きいことが特徴の一つです。
知能検査を受けることで得意分野(例えば記憶力や問題解決能力)と苦手分野(例えば注意力や社会的な理解)の違いが明確になります。
具体例
- 言語能力は高いが注意力や実行機能に課題がある場合、タスクの進め方を工夫する必要がある。
- 視覚的な学習が得意な場合、視覚教材を多く使った学習方法が効果的。
これにより、自分の特性に合った学び方や仕事の進め方を見つけることが可能です。
適切な診断と支援の基盤となる
発達障害の診断を受けるためには知能検査を含む包括的な評価が必要となる場合があります。
知能検査は発達障害の診断に役立つだけでなく、その後の支援計画を立てる上でも重要です。
メリット
- 学校や職場で合理的配慮を求めるための客観的なデータを提供。
- 支援を受ける際に、自分のニーズを明確に伝える助けとなる。
例えば、診断を基に特別支援教育や職場での配慮を受けることで学習や仕事のパフォーマンスが向上します。
知的障害の検査でわかること
知能検査を実施することで知的能力や特性についての情報を得ることができます。
これにより、個人の強みや課題、適切な支援方法を理解する手助けとなります。
特定の認知能力の強みと弱み
知能検査では検査の種類によって全体的な知的能力(IQ)だけでなく、指定された各領域の評価も行われます。
全体的な知的能力(IQ)
言語的能力
視覚・空間認知能力
数量的推理能力
作業記憶
処理速度etc
知能検査はどこで受けられるのか?
知能検査を受ける場所にはさまざまな選択肢があります。以下に代表的な施設を紹介します。
病院(医療機関)
知能検査が可能な病院やクリニックでは専門の医師や心理士が検査を実施します。
ウェクスラー式、田中ビネー式などの検査を用い、知能レベルや特性を評価します。
特徴
- 医師や専門スタッフからのアドバイスを受けられる。
- 結果を基に、必要な支援や治療方針を検討できる。
お子さんの学習や発達に対する支援が必要と判断された場合、具体的なサポートを提案されることもあります。
発達障がい者支援センター
発達障がい者支援センターは、発達障害のある方とその家族をサポートするための専門機関です。
特徴
- 保健、福祉、教育、労働などの分野で総合的な支援を提供。
- 地域の支援ネットワークの構築を目指しており、相談や指導も受けられる。
発達障がい者支援センターには医師や臨床心理士がいる場合も多く、知能検査を受ける際のサポートが得られます。
個人運営のクリニック
個人運営のクリニックでも知能検査を受けることが可能です。
ただし、検査費用は自己負担となる場合が多いため事前に料金を確認することが重要です。
教育機関
一部の教育機関でも子どもの知能検査を実施しています。
保護者の方はお住まいの地域の支援センターや学校に相談するとよいでしょう。
知能検査の費用
知能検査の費用は施設や検査内容によって異なります。
平均的な費用は1万円~2万円程度です。
保険が適用される場合、自己負担額は2000円程度です。
知能検査の種類、報告書作成の有無によって金額は異なってきます。
個人クリニックでの心理検査をする際、自費の場合が多いです。
自費の場合、検査費用は約2万円(報告書作成料込み)となることがあります。
知能検査の一覧
代表的な知能検査を各知能検査を対象年齢、所要時間、問題内容、判定基準ごとにまとめました。
以下はまとめた知能検査の一覧になります。
- 田中ビネー知能検査
- 就学児版田中ビネー知能検査V
- 新版K式発達検査
- WPPSI
- WISC
- WAIS
田中ビネー知能検査
対象年齢
2歳〜成人
所要時間
60分~90分
問題内容
「言語能力」「数量・記憶能力」「推理・論理的思考能力」「判断力」「空間認知・構成力」の領域ごとに知能指数の評価と個別領域の評価する。
各領域の測定内容
・言葉の理解力、語彙力、文章を完成させる力などを測定する。
例:文章を読解する。単語の意味を説明する。
・数字やパターンを記憶し、それを再現する能力を測定する。
例:数列を記憶する問題や絵を見せて後で内容を答える問題。
・規則性を見つけたり、因果関係を推測する能力を測定する。
例:数列や図形の法則を発見する問題。
・日常的な場面での正しい判断ができるかどうかを測定する。
例:「横断歩道を渡る時に気を付けることはなんですか?」
・図形を完成させたり、パズルを組み立てる能力を測定する。
例:積み木で指定の形を作る。
判定基準
知能指数(IQ)の判定。と個別領域の評価を行います。
①知能指数の評価
知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に優れている |
120~129 | 優れている |
110~119 | 平均の上 |
90~109 | 平均 |
80~89 | 平均の下 |
70~79 | 境界線 |
69以下 | 知的障害(発達の遅れ) |
②各領域の評価
各領域での得点を分析し、強みと弱みを特定していきます。
例:「言語能力は高いが記憶能力が低い」といった結果が出ることがある。
就学児版田中ビネー知能検査V
対象年齢
5歳~9歳11ヶ月
所要時間
30~60分程度
問題内容
「言語的能力」「記憶力」「数量的能力」「空間認知」「推理・問題解決能力」「運動能力」「社会的理解」の領域ごとに評価する。
問題の難易度は年齢に応じて調節されており、徐々に難しい課題へと進む問題形式になっている。
子どもが問題を解けない場合には、すぐに次の問題に進むため無理なく進行することができる。
各領域の測定内容
語彙の理解
・子どもが日常で使用する単語や、年齢に応じた難易度の単語について意味を質問します。
例:「〇〇という単語の意味を説明してください」
文章の理解
・検査官が短い物語や文を読み上げ、その後内容に基づいた質問をする。
例:「アリとキリギリス」を読み上げ、話の内容に関係した質問をする。
数の記憶
・検査官が湯おみあげた数字列を記憶し、再現する。
例:「1,5,3,44,6,3,8,」今言った数字を順番に教えてください。
文章や絵の記憶
・絵や文章を提示し、一定時間後に覚えた内容を質問をする。
数の理解や計算
・簡単な足し算や引き算、数の大小比較などを行います。
例:「5個のりんごがあります。2個食べたらいくつ残りますか?」
数列の推測
・途中空欄がある数列の問題を解く。
例:「1,2,3,4,⬜︎,⬜︎,7,8,⬜︎,10」空欄に入る数字を書いてください。
図形やパズル
・絵や形をみてそれを再現したり組み合わせたりする。
例:「見本と同じ形を作ってください」
図形の完成
・不完全な図形をみてかけた部分を保管する課題を行う。
例:「この図形を完成させてください」
日常的な問題の解決
・日常生活に関連するシチュエーションで適切な行動を考える。
例:「おうちに帰っている時に雨が降りました、どうしますか?」
因果関係の理解
・物事の理由や結果を説明する課題を行う。
例:「外に行く時はなぜ靴を履くのですか?」などの質問。
手先の操作や模倣
・手先を使う課題や模倣する能力を評価する。
例:ハートの形をここにあるブロックで作る
線描や模様の描写
・見たものを真似ることができるか確認します。
場面に応じた適切な行動
・他人の気持ちや状況に対する理解を問う問題。
例:「友達が泣いています。あなたはどうしますか?」などの質問
判定基準
検査の得点は標準化された方法で「偏差知能指数」として算出されます。IQスコアの範囲:平均値は100。標準偏差は15が一般的。
標準偏差15の具体例:IQスコアが85~115の人が全体の68%をしめているということ。
また、判定の構成要素に着目しており、IQ以外にも個々の課題の結果を評価することで子どもの得意分野不得意分野を明らかにしていきます。
①偏差知能指数
偏差知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に優れている |
120~129 | 優れている |
110~119 | 平均より上 |
90~109 | 平均的 |
80~89 | 平均よりやや低い |
70~79 | 境界域 |
69以下 | 知能障害の可能性あり |
②判定の構成要素
・各領域(言語的能力、記憶力、数量的能力、空間認知、推理・問題解決能力、運動能力、社会的理解)の特典を個別に分析し、特性を把握します。
例:「記憶力は平均以上だが、推理・問題解決能力が平均より低い」といった結果が出ることもある。
・子どもが実際に達成した課題の難易度に基づき、発達年齢が算出されます。
例:5歳児が「発達年齢4歳」に相当する結果を出した場合、その能力は実年齢より遅れていると評価される。
・生活に応じて知能だけでなく日常生活や社会性の観点からも判断が行われる。
新版K式発達検査
対象年齢
0歳〜成人
所要時間
幼児期(0~2さい):20~30分程度。幼児期(3~5さい):30~40分。児童期(6歳以上)40~60分
問題内容
「姿勢・運動」「認知・適応」「言語・社会」の各領域を発達段階ごとに評価する。
姿勢・運動の測定内容
・首がすわっているのかの確認(0~3ヶ月頃)
・寝返りができるか(4~6ヶ月頃)
・ハイハイやつかまり立ちの観察(6~12ヶ月頃)
・積み木を積む(積む高さや手先の動き)
・ボールを転がす、ける、受け取る
・ハサミを使って紙を切る
・指先で特定の形を作る(例スプーンを持つ動作)
認知適応の測定内容
・物を目で動作(追視)
・音がする方向をみる反応(聴覚の反応)
・簡単なパズルを完成させる
・指示に従って2~3ステップの行動をとる(例:箱の中にこれを入れてあそこまで運んで)
・図形や模様のマッチング
・記憶や注意力を使った課題(例:数字や単語の再生)
言語・社会の測定内容
・声を出して笑う、あやされて反応する
・喃語や書後の確認(例:ママ、パパなどの発語)
*喃語とは:赤ちゃんが言葉を話す前の段階で発する意味のない音や音節のこと。
例:ババ、マママ、アーアーという繰り返し音や抑揚のある音声
・名前や年齢を答えられる
・「猫はどこにいますか?」などの簡単な質問に対しての反応
・他の子どもや大人と交流する行動の観察
・簡単な文章を話す
・他者の感情や意図を理解する
・集団行動の中での振る舞い
判定基準
「姿勢・運動:運動機能の発達レベル」「認知・適応:認知能力や問題解決能力、適応行動の発達レベル」「言語・社会:言語発達や社会性の発達レベル」の各領域で観察された子どもの課題達成度を標準化された発達段階と比較し、発達年齢(DA)や発達指数(DQ)を決定します。
その後総合的に判断をし結論を導きます。
各領域で達成された発達課題の基準値を元に、子どもの発達段階を年齢換算した物です。
例えば…
3歳の子どもが「認知・適応」領域で4歳相当の課題を達成していれば、その領域の発達年齢は4歳と評価されます。
発達指数は以下の式を用いて算出されます。
DQ=(発達年齢“月数”÷実際の年齢“月数”)×100
例えば…
実年齢2歳(24ヶ月)の子どもが、発達年齢が18ヶ月の場合
DQ=(18÷24)×100=75
発達指数の判定の目安
発達指数 | 判定内容 |
---|---|
85以上 | 平均的な発達 |
70~84 | 軽度の発達遅滞が疑われる |
70未満 | 発達遅滞の可能性が高い |
総合評価
領域ごとの発達指数を総合的に判断し、次のような結論を導きます。
WPPSI
対象年齢
満2歳〜7歳11ヶ月
所要時間
45分
問題内容
言語性下位検査(6種類)と動作性下位検査(5種類)で構成されている。
言語性下位検査の内容:「知識」「単語」「算数」「類似」「理解」「文章」
動作性下位検査の内容:「動物の家」「絵画完成」「迷路」「幾何図形」「積木模様」
測定できる内容:「言語性IQ」「動作性IQ」「全検査IQ」
判定基準
言語性IQの評価内容
子供の言語的な能力が同年齢の子供と比較してどの程度なのかを測定する。
言語的な課題や強みを把握することで教育支援に役立てる。
言語発達の遅れや問題を早期に発見する。
言語性IQスコアの範囲
WPPSIの言語性IQはスコアとして判定されます。以下は解釈の目安です。
知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に高い |
120~129 | 高い |
110~119 | 平均の上位 |
90~109 | 平均 |
80~89 | 平均の下位 |
70~79 | 低い |
69以下 | 非常に低い |
動作性IQの評価内容
物体や図形の形状や配置、関係を把握する能力を測定することができる。
言葉を介さずに行う推理や判断を行う力を評価する。
手先の器用さや目と手の協調性を確認する。
課題に対する適応力や反応速度を測定する。
動作性IQスコアの範囲
WPPSIの動作性IQはスコアとして判定されます。以下は解釈の目安です。
知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に高い |
120~129 | 高い |
110~119 | 平均の上位 |
90~109 | 平均 |
80~89 | 平均の下位 |
70~79 | 低い |
69以下 | 非常に低い |
*あくまで目安です。具体的な内容については検査官に聞き、今後の支援に役立てていきましょう。
WISC
対象年齢
満5歳~16歳11ヶ月
所要時間
1時間半~2時間程度(年齢や受験者の様子により多少の差が生じる)
問題内容
「言語理解」「知覚推理」「作業記憶」「処理速度」の領域ごとに評価する。
言語理解の評価内容
子どもの語彙力や言葉の意味を理解する能力を測定する。
単語の定義や言葉の知識をどれだけ深く持っているかを評価する。
類似性を理解したり、社会的・文化的な知識を元にした質問に答える能力を測定する。
日常生活における基本的な知識や常識をどれだけ持っているかを評価する。
知覚推理の評価内容
積み木を使って図形を再現したり、パターン認識を行ったりすることで空間的な理解や視覚的な問題解決能力を測定する
図形や行列のパターンに基づき、論理的に次にくるものを推測する能力を測定する。
視覚的に与えられた情報から、空間や構造の理解をどれだけできるかを評価する。
作業記憶の評価内容
数字や情報を短期間で記憶し、後で取り出して操作する能力を測定する。
問題を解くために必要な情報を記憶しながら、計算や作業を行う能力を測定する。
処理速度の評価内容
与えられたシンボルや数字を素早く正確に処理する能力を測定する。
視覚的な情報を迅速に処理し、反応する能力を評価する。
符号化問題や記号探しのように、短時間で情報を検索したり、適切に対応したりする能力を測定する。
判定基準(全体IQ)
子どもの全体的な認知能力を示すスコアで平均が100。
得点がどの範囲にあるかによって知能指数が判定されます。
知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に高い |
115~129 | やや高い知能 |
85~114 | 平均的な知能 |
70~84 | やや低い知能 |
70未満: | 非常に低い |
WAIS
対象年齢
満16歳~90歳11ヶ月
所要時間
①完全版(全ての下位検査を実施する場合)は約1時間半程度。
②部分実施(特定の下位検査のみを実施する場合)30分程度。
問題内容
「言語理解」「知覚推理」「作業記憶」「処理速度」の4つの主要指標を測定します。
総合的なIQや各指標のスコアが算出されます。
言語理解の評価内容
2つの単語や概念の共通点を答える。
例:ザリガニとカニはどこが似ていますか?
指定された単語の意味を説明する。
例:人参とはなんですか?
一般的な知識に関する質問に答える。
例:太平洋はどこですか?
知覚推理の評価内容
模様カードに記された図形を赤と白の積み木を使って表現する。
図形のパターンからかけている部分を選ぶ。
図形を組み合わせて、指定された形を完成させる。
作業記憶の評価内容
数字を順番通りやその逆に記憶をして繰り返す。
例:「3・8・4の逆を言ってください」
:答え「4・8・3」
簡単な計算問題を解く
例:6人が2つずつバナナを食べたら全部でいくつバナナを食べましたか?
指定されたルールに従って数や記号を並べる
例:1から10まで順番に数字を並べてください。
処理速度の評価内容
特定の記号を対応する数字と組み合わせて書き込む。
複数の記号の中から特定の記号を探す。
判定基準
WAISの判定基準には「全検査IQ」と「下位指標スコア」の2つがある。
全検査IQ
全検査IQは下位検査のスコアを統合して算出される。受験者の総合的な知的能力を示します。
知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に優秀 |
120~129 | 優秀 |
110~119 | 平均よりやや高い |
90~109 | 平均 |
80~89 | 平均よりやや低い |
70~79 | 境界線域(軽度知的困難の可能性あり) |
69以下 | 知的障害 |
下位指標スコア
以下の4つの指標が個別に評価されます。
言語理解指標
言語能力や抽象的思考能力を評価。
知覚推理指標
視覚的・空間的推理力や問題解決能力を評価。
作業記憶指標
短期記憶や注意集中力を評価。
処理速度指標
視覚的情報処理や動作速度を評価。
各指標スコアの判定基準
知能指数 | 評価内容 |
---|---|
130以上 | 非常に優秀 |
120~129 | 優秀 |
110~119 | 平均よりやや高い |
90~109 | 平均 |
80~89 | 平均よりやや低い |
70~79 | 境界線域 |
69以下 | 著しい弱さ(支援が必要) |
判定の活用例
学校や家庭などの関係機関の支援計画
高い知的能力を示した場合
・得意分野を活かした学習計画やより高度な内容に挑戦する機会の提供を検討する。
平均以下の結果を示した場合
・支援が必要な具体的な領域を特定し、学習支援や特別支援教育を提案する。
医療や発達支援の活用
知的障害や発達障害の可能性がある場合には他の診断ツールと組み合わせて総合的に評価する。
発達障害の知能検査を受ける際の注意点
結果を固定的に捉えないこと
知能検査はあくまで現在の能力を測定するものです。結果は変化する可能性があり、すべてをその結果に基づいて判断する必要はありません。
専門家のサポートを受けること
結果を正確に解釈し有効活用するためには心理学や発達障害に詳しい専門家に相談することが重要です。
早期の療育が効果的
発達障害の特性に早めに気付くことで適切な支援を受ける機会が増えます。
特にお子さんの場合、早期発見がその後の学習や社会生活に大きく影響します。
未就学の療育【児童発達支援】についての記事はこちら。
小学生以上の療育【放課後等デイサービス】についての記事はこちら。
まとめ
以上が各知能検査の内容となっております。
知能検査によって対象年齢が違うものの、判定基準(全体IQ)の評価内容についてはどれも似ているところがあることがわかります。
診断を受けたからと言って本人の「限界値」が決まったわけではありません。
あくまで知能検査は「現在の状況」を把握することと今後の支援に役立てることが大切です。
判定結果の解釈や支援計画の立案は必ず心理学や発達支援の専門家による適切な助言のもとで行っていきましょう。
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